にょ〜」モップを片手にでじこはだらけていた。
「でじこ!!まじめにやりなさい!!」うさだが注意した。
「いやだにょ〜」・・数秒後・・・うさだの攻撃!でじこの応戦!
「バカだにゅ・・」
ぷちこの毒舌!いつもの店内の風景である。
そこへ荷物が届いた。
「お届け物で〜す。ハンコお願いします」
店長さんが「ご苦労様です」といいながらハンコを押した。
送り主は不明だがでじこ宛に送られてきていた。
「にょ?なんだにょ?」
うさだの攻撃をかわしつつ、店長さんから荷物を受け取った。
「何がはいってるか楽しみだにょ!!」
ワクワクしながら包装をはがして、中を見ようとしたときだった!
「でじこおねえちゃん!!ぴよこそれほしいぴょ」
入り口からぴよこはうらやましそうにみていた。
「ぴよこ宛に荷物が届いたことなんてなかったぴょ・・・うらやましいぴょ〜!!」
ぴよこが駄々こねるのを見て
「そんなに欲しいならこっちにくるにょそしたらあげるにょ」と天使の笑顔で言う。
「ほんとかぴょ!!」
ぴよこは喜んだがでじこはあきらかになにか企んでいる・・・
リクは「ピョコラ様、デジキャラットの言うことを信じてはいけません。」というが、
「ぴょ〜」
ぴよこはすでにでじこの元へ向かっていた。で
じこから荷物を受け取ろうとした瞬間!
「ちょっと!あたしを無視しないでよ!!」
とうさだが荷物を奪い取った。
「にょ〜!!なにするんだにょ!!うさだ!返すにょ!!」
「ぴょ〜!!」
二人がうさだにくってかかるが
「でじこ!!あんたが掃除当番でしょ!!ちゃんとやりなさい!!」とうさだは一喝した。
「うるさいゲマ!お客さんに迷惑ゲマ!」
とゲマが注意した瞬間!!
「ぴよこ!すきありにょ!!」
でじこは電光石火の速さでぴよこの帽子を奪い取った!!
「ぴょ!」
ぴよこがあっけにとられると、
「ぴよこ、この帽子はいただいたにょ。これを欲しがっている連中に高値で売りつけるにょ!くっくっくっくっ」
天使が悪魔に豹変した瞬間だった・・・
「おねえちゃん!!ひどいぴょ〜!ぴよこの帽子返してぴょ〜」
ぴよこが今にもなきそうな顔でいった。
「デジキャラット!!ピョコラ様・ぴよこの帽子を返せ!!」
と三人が口をそろえていうが、
「返して欲しかったら金を用意するにょ!」
・・・かわいい女の子が言うセリフとは思えない・・・
買い物に来てその様子を見ている僕はそう思った。
「ぴよこにはそんなお金ないぴょ・・・おねえちゃん・・・お願いぴょ・・・
ぴよこの帽子返してぴょ・・・あれは大切なものなんだぴょ・・・」
今にも泣き出しそうなぴよこ。
「ピョコラ様・ぴよこ・・・デジキャラット!!力ずくでも帽子は返してもらう!」
三人はでじこに向かってとびかかった。
「甘いにょ!!目からビーム!!」
「うわ〜!!」
三人は黒こげになった・・・
「お前らにでじこ様の相手は10年早いにょ!」でじこが言った。
ぴよこはしばらく黙っていたが
「もう・・・許さないぴょ!!口からバズーカ!!」
泣きながらバズーカを撃った。
「うさだ!!」
でじこは隣にいたうさだを素早く身代わりにした。
「ちょっ・・・」
バズーカがうさだに命中した瞬間!何も見えなくなるほどの閃光がほとばしった!!
「にょ〜!!なんだにょ〜!!」
「なによこれ〜!!」
「にゅ〜!!」
「うさだがもってる荷物が光ったゲマ〜!!」
「ぴょ〜!!何もみえないぴょ〜!リク・カイ・クウ〜どこぴょ〜!!」
「ピョコラ様・ぴよこ!!」
「うわっ!!」
僕はあまりのまぶしさに目をつぶった
(あれ?なんだか体が軽くなったような感じがする・・・)
僕の意識はそこで一旦、途切れた・・・。
・・・・・・・・・・僕は反射的に起き上がった。
そして、あたりの様子を見ると・・・
「あれ?夢でも見てるのかな?」
自分にビンタをしてみた
痛い・・・
しかも、あたりの様子は何も変わってない・・・
「そんなバカな・・・」
言いながらそばにあった木の枝を折った「パキッ」といい音がした、
地面に落書きもしてみた。
さらには匂いを嗅いだり、舐めたりまでしてみた結論は・・・
「本物だ・・・本物の木の枝だ・・・」
信じたくはないが、どうやらここは店の中ではないようだ・・・
誰が見ても「どこかの森の中」と答えるだろう。
しばらく悩んだがじっとしていても状況が変わるとは思えないし、
他のみんなはどうなったのかも確かめたかった。
僕は手ごろな木の枝を拾うと、周囲の探索を始めてみた。
茂みを抜けてみると少し離れたところに誰か倒れていた。
「まさか!!」
いやなが予感した。
僕はいやな予感を振り払うとそこへ駆け出した。・・・
倒れていたのは、うさ耳をつけた女の子だった。
「うさださん!!大丈夫?」
と呼びかけてみるが・・・返事はない・・・
僕はいやな予感があたってないことを祈って、もう一度呼んでみる・・・
やはり返事はない。
どうしようか悩んだ・・・そのときあることを思い出した。
「そうだ!!前に習った救急時の対処法だ!!」
僕はドキドキしながら、まず大きな怪我がないのを確かめてから
脈を測り、呼吸、まぶたを開いて眼球運動を見てみた。
最悪の事態ではなかったようだ・・・
「特に異常はない・・・」
どうやら、気を失ってるだけらしい。
「うさださん!!しっかりして!!」
僕はゆすりながら、軽くたたいた。
しばらく続けてみると・・・
「う・・ん・・・」
かすかな声が聞こえて、うさだのまぶたが開いた。
「・・・」
僕は不思議な物を見るような目でしばらく見つめられた。
「あの・・・あなたは誰?ここはどこ?私の名前は?」
「しっかりしてよ、うさださん」
僕はまだ目覚めたばかりで、意識が混乱しているのかと思った。
しかし・・・
「うさだ・・・?それが私の名前・・・?」・・・
「こんな時に悪い冗談はやめてよ、うさださん」
そう言ったあと、僕は再びいやな予感を感じた。
「私の名前はうさだ・・・あなたの名前は・・・なんていうの?」
僕はしばらく考えた・・・
「ちょっと待って、うさださん、年は何歳?体重は?」
僕はうさださんが聞けば間違いなく怒るセリフを言ってみたが・・・
「・・・私の年・体重・・?・・・わからない・・・それに考えると頭が痛いの・・・」
怒ることなく、真剣にうさださんは悩んでいた・・・
「・・・!普通は絶対に怒るはず・・・間違いなく記憶喪失だ・・・」
僕はしばらく絶句した・・・
「なんだか怖いの・・・とても怖いの・・・」
うさださんはおびえていた。
潤んだ瞳で僕を見つめている・・・
「大丈夫だよ!必ずなんとかしてみせるよ!!だから泣かないで」
と元気づけてみるが、状況が好転する保証はなかった・・・
それでもうさださんは
「うん・・・」
とうなずいてくれた。
僕はなんとかこの状況を打破しようと考えていた時だった!
突然、後ろから抱きつかれた!
驚いて振り向くとうさださんが後ろから僕に震えながら抱きついていた。
「なにかあそこでうごいたの・・・!怖い・・・」
僕はうさださんが指差す方向を見た。
人間の大きさぐらいの茂みからガサガサ聞こえる・・・にょ〜・・・!?
「気のせいかな?今、にょ〜って聞こえた気が・・・」
自分の耳を疑った。
その間にも、ますます茂みからの音が大きくなってくる・・・
僕は息を殺して茂みを見つめた。
しばらくすると、茂みからどこかで見たことのあるような手袋が見えた・・・
「もしかして?でじこちゃん?」
僕は呼んでみたと同時に茂みからでじこちゃんが出てきた。
「にょ?なんだにょ?お前誰にょ?」と聞かれて
「えーと、僕は・・・」
答えようとしたら
「おや!うさださん!こんなとこでなにやってらっしゃるのかにょ?お熱いにょ〜」
といわれて僕はやっと気づいた。
うさださんに抱きつかれたままだってことに・・・
「わー!!誤解だよ!でじこちゃん!」
僕はあわてて離れた。
「にょ?おかしいにょ?反撃してこないにょ!お前、本当にうさだかにょ?」
でじこちゃんはうさださんをジロジロ見る。
「でじこさん・・・ですか?そんなに見つめられると・・・恥ずかしいです・・・」
うさださんは、もじもじしながら答えた。
「にょー!!!!うさだが変になったにょー!!」
僕はが絶叫するでじこちゃんに教えてあげた。
「うさださんは記憶喪失なんだよ・・・」というと
「なるほどにょ・・・くっくっくっくっ」
でじこちゃんはまたよからぬ事を考えたようだ・・・
「そうだにょ!今がチャンスにょ!!」
でじこちゃんがまたなにか悪巧みを実行する気だ・・・
「うさだ!お前はでじこの妹なんだにょ!お前よりえらいんだにょ!尊敬するがいいにょ!」
といいながらうさださんを指差した。
「何言ってるのでじこちゃん、うさださんは・・・いや、なんでもないよ!うさださんはでじこちゃんの妹だよ!うん!」
僕はそこで本当のことを言うのをやめた・・・
なんせ、でじこちゃんがこっちを向いて目を光らせていた・・・
これ以上いったら危ない・・・
「なかなか話がわかるやつだにょ、ゲマより役に立ちそうだにょ、将来でじこ様の下僕として使ってやろうかにょ。」
というとまたうさださんの方を見た。
「お姉様・・・でじこお姉様・・・お姉様の言うことなら、なんでもします。私、何もわからないんです・・・」
うさださんが頭を下げながら言った。
ズキン!!
「にょ!!胸が痛いにょ!!これが良心の呵責ってやつかにょ〜!!」
胸を押さえながら、でじこちゃんがのたうちまわっていた・・・
「でじこちゃん・・・なんだかんだいいながら、うさださんのこと大切に思ってるんだね」と言った。
「ち、違うにょ!!なにいってるにょ!!こんなやつ、どうなろうとでじこには関係ないにょ!!記憶喪失なんていい気味にょ!!」
でじこちゃんは必死になって否定しているが・・・本音はバレバレだ。
「私・・・お姉様にとって必要ない存在なの・・・?」
うさださんが泣き出しそうになっている・・・
「なにいってるにょ!お前はでじこの大切な妹だにょ!見捨てるわけないにょ!」
でじこちゃんは顔を真っ赤にしながら言った。
「よかった・・・お姉様が私のこと見捨てるわけないですね。」
うさださんが笑顔を見せると「にょ〜!また胸が痛いにょ〜!!」
またでじこちゃんはのたうちまわっていた・・・
「とにかくこんなことしてる場合じゃないよ、でじこちゃん」
と僕がでじこちゃんに言った。
でじこちゃんは立ち上がると
「そうだにょ!お前の言うとおりだにょ!ゲマはどうでもいいとして、ぷちこを探すにょ!!」
と拳を握りながら言った。
「ゲマさん?ぷちこさん?どんな方なのですか?」
うさださんが聞いた。
「説明がめんどくさいにょ、とにかくあってみるのが一番早いにょ!出発進行だにょ!!」
こうして、うさださんとでじこちゃんを加えて森の探索を再開した。
ガサガサ・・・ガサガサ・・・森の探索は続く・・・
「にょ〜全然景色が変わらないにょ〜」
でじこちゃんが疲れた様子で言った。
「でじこちゃん、うさださんちょっと休もうか」
「そうするにょ〜」
「うん・・・」
僕らは少し開けた場所で一休みすることにした。
「ふぅ〜本当に出られるかにょ?」
でじこちゃんが僕を見ていった。
「大丈夫だよでじこちゃん、さっき確認した町らしいのはこの方角であってるよ」
僕は太陽を見ていった。
実はさっきの探索中に、僕は高い木にのぼって遠くに町らしきものを確認した。
ちょうどそのとき太陽が町らしき物の方角にあったから、僕たちは太陽が沈む前に森を脱出することにした。
「私・・・どんなことをしていたんですか・・・?思い出せなくて・・・」
うさださんが口を開いた。
「お前はにょ、でじこと店で働いてたんだにょ。
ゲーマーズってところだにょ。そこでレジとか、店の掃除とか、商品の整理整頓とかをしていたんだにょ。
こいつみたいな客がいっぱいくる店だにょ。みんな、でじこにあうのが目的でくるんだにょ!!でじこは大女優なんだにょ〜!!」
でじこちゃんが自慢げに話す
「ちょっと、でじこちゃんは大女優じゃ・・・
いや、でじこちゃんはみんなのアイドルだよ!!世界一の女優だよ!うん!!」
また、でじこちゃんがこっちを目を光らせていた・・・
(もし余計なことを言ったら目からビームにょ!)といわんばかりである・・・
「そうにょ〜!でじこは大女優だにょ!褒め称えるがいいにょ!」
でじこちゃんはますます調子にのっていた・・・
「でじこお姉様ってすごいんですね。私もお姉様のようになりたいです・・・」
うさださんが目をキラキラさせながらでじこちゃんを見ていた。
「にょ〜!!今度は悪寒がするにょ〜!!うさだ〜!!そのお姉様はやめるにょ〜!!せめて、お姉ちゃんにしてほしいにょ〜!!」
でじこちゃんが言った。
「お姉ちゃん」
とうさださんが呼んだ。
「・・・それでいいにょ・・・」
でじこちゃんは落胆していた。
「どうしたの?でじこちゃん」
僕は話しかけた。
「なんでもないにょ!そろそろ出発するにょ!」
何かを振り払うようにでじこちゃんは歩きだした。
「いこうか、うさださん」
僕はうさださんの方を見た。
「うん・・・」
太陽がだんだん沈みはじめたので僕らは急いだ。
ガサガサ・・・ガサガサ・・・
獣道を進んでどのぐらいの時間がたったのだろう・・・
あたりがだんだん暗くなってきたから、腕時計を見ると「午後6時」と表示されている・・・
「まずいよでじこちゃん、もうすぐ日が暮れちゃうよ」
僕はでじこちゃんの方を見て言った。
「そんなことわかってるにょ・・・もう限界にょ・・・でじこ疲れたにょ・・・」
「私もです・・・」
二人はその場に座り込んだ。「
がんばって!もう少しだよ!こんなところで野宿するわけにはいかないよ!」
僕はでじこちゃん達を励ました。
「お腹が減ってもうだめにょ〜ところで、そのバッグの中には何を入れてるんだにょ?」
でじこちゃんが僕のバッグを指差して言った。
「えーと、このなかにはいろいろと・・・」
僕はごまかそうとしたが・・・
「まどろっこしいにょ!ちょっと貸せにょ!」
でじこちゃんにバッグをとられてしまった・・・
バサバサ・・・
でじこちゃんは僕のバッグをひっくり返して中味を全部出してしまった・・・
「にょ〜!いろいろはいってるにょ〜!食べ物も飲み物もあるにょ〜!でも、お前・・・ちょっと危ない奴だにょ!」
「あの・・・これなんですか?」
実は・・・食料の買出しにいって、某所にあるミリタリー専門店に寄って買い物した後、
でじこちゃんたちのとこへいったから・・・バッグの中はちょっと危ないものが入ってたりする・・・
催涙スプレー・特殊警棒・スタンガン・特殊ライトなどが・・・
自分でいうのも何だが、僕は軍事マニアなのだ・・・
「ま、ゲマより役に立つから気にしないにょ!とりあえず晩御飯にょ!」
でじこちゃんたちはおにぎりを食べ始めた。
僕はその間、焚き火の準備をして火をつけた。
あたりが本格的に暗くなってきて僕がパンを食べている時だった!
「グオオオオオ!」
と突然唸り声が聞え地面が揺れはじめた。
「にょ〜!地震だにょ〜!!」
「きゃぁぁぁぁ〜!!」
「うわっ!」
ドドドドドド・・・大地が鳴動する・・・
立っていられないほどの揺れだ。
ミシミシミシミシ・・・バキッ!
何かが折れたような音がしたから振り向くと、木がこっちへ向かって倒れてきていた!!
「危ないっ!」
僕はとっさにうさださんに向かって突進した。
「きゃっ!」
・・・バキバキ・・・ズシーン!!
大木が倒れてあたりに砂埃が舞う。
「うーん・・・やわらかいな・・・はっ!!」
「あの・・・重いです・・・」
うさださんが顔を赤くしている。
僕はちょっと危ない体勢に・・・なっていたのであわてて離れた。
何かの気配を感じたので後ろを振り向くと・・・
そこにはオーラを出しているでじこちゃんが立っていた・・・
「ほほ〜こんなところでずいぶんと大胆ですにょ〜でじこをほおってうさだだけ助けるとはいい度胸してるにょ〜」
でじこちゃんがジト目でこっちを見てる・・・
「あの・・・」
うさださんがオロオロしている。
気まずい雰囲気だ・・・
「でじこちゃん!さっきのは・・・わざとじゃないんだ!!事故なんだよ!うん!」
僕はとっさに言い訳するが・・・
「ずいぶんとおいしい事故なことですにょ・・・やらしい奴にはおしおきにょ!!目からビーム」
でじこちゃんの目が光った。
「おっと」
横をビームが通り抜けていく・・・
「よけるなにょ〜目からビーム!×数回」
ビームの嵐が飛んでくるが、はっきりいって「ザ・ワンパターン」なのでよけるのは簡単だ。
「にょ〜なんてすばしっこい奴にょ!!ゲマと違って全然あたらないにょ!」
でじこちゃんが疲れた様子でいう。
「お姉ちゃん・・・今の何なの?」
第一部完、第二部へ続く
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